キング・コング

面白いけど、評価がわかれそうな映画だなと思った。
と、いうのも、監督のピーター・ジャクソンのための映画だから。ロード・オブ・ザ・リングでも、そうだったけど、「オレは、これを映画にしたいんだ。映像にしたいんだ」というのが、とても伝わってくるんだよね。ロード・オブ・ザ・リングでも、映画として必要でないシーンが多かったけど、それはピーター・ジャクソンには必要なシーンなんだよね。今回の、キング・コングもそう。
映画として、より完成度を求めるなら、3時間10分もいらない。でも、ピーター・ジャクソンが撮りたいものを撮っていたら、3時間でも足りなくなった。それだけのこと。
第一、なにも30年代に拘る必要がなかったのに、時代背景を30年代にしたのも、ピーターの拘りでしょ。映画として完成度を求めるなら、現代にした方が、より楽だったろうに。
この、ピーター・ジャクソンの拘りを是とするか、非とするかで、意見がわかれそうです。
僕的には、絶対的に是。
オタクの理想ですよ。金好きなだけ使って、自分の願いをかなえられるんだから。

内容も、オタク的です。
だってさ、7mのコングが、1.5mの人間を愛するんですよ。それも、明らかに他種族を。
人間の立場で見ると、純愛かもしれないけど、コング族の視点でみると、1/5フィギュアに萌え〜とかってことですよ。人間の女に愛してもらえないから、フィギュア愛してますってのと、変わらない。
コングのやっていることは、クリスマスにフィギュアとデートしてきました。って、画像をアップするのと同じで、はっきり言ってイタイ行動が多い。フィギュア(人間)とスケートデートとかしてやがるんですよ。最近、多い、秋葉でオタクをアピールしている人達と、摩天楼でアン萌え〜をアピールしているコングに差異はない。
まあ、だから、オタクが作った、ちょっとワイルドで行動力のあるオタクを主人公にした映画ってことです。