東スポが、野球界を動かした?

まず、22日発行号の東スポより

近鉄・足高代表が証言「岩隈主張が正しい」
第二次ストライキが回避できたのは9月23日の「プロテクトにあたっては選手の意思を尊重する」の申し合わせが大きなウェートを占めている。ところが、この会談はオリックス・小泉社長、近鉄・足高代表に労組・古田、松原事務局長、近鉄の磯部選手会長に双方の弁護士らが別室で話し合いを持ち合意に達したが文章化されていない。このため「選手の意思を尊重する」という申し合わせの解釈が両者の間で真っ向から対立。岩隈問題を複雑化させる原因になった。
それだけに出席メンバーの1人である足高大不要の証言は重みがある。
「私は労使交渉の席にすべて顔を出し、内容は全部把握しているつもりです。あの時の交渉の中身だけではなく、その場の申し合わせのニュアンスもすべて分かっている。その人間が言うんだから間違いないと思います。交渉の内容から言って岩隈が正論。主張は認められると思っている。これ以上は私の口からは言えませんが、あの席で”選手の意思を尊重する”以上の決定的なものが出ました。岩隈の楽天移籍はもう阻止できないんです。」
だからこそ足高代表は
「小泉社長がなぜ、今もってウダウダというのか分からない。問題が長引けば長引くほど小泉さんがイメージダウンするだけ。オリックスは岩隈の引きとめ工作をあきらめた方がいい。岩隈は楽天に移籍できると考えている。実際、パ・リーグ理事会や実行委員会でも、岩隈を非難する言葉はひとつも出ていないでしょう」と言い切った。
その上で
「この問題は年内に決着した方がいい。オリックスさんにとっても、やる気のない選手を残したらチームワークを乱すだけでしょう。そんな選手はいらん、と突き放した方がチームの体面を保てる。年を越したら取り返しがつかなくなる」と足高代表は小泉球団社長に警告を発した。
オリックスにとっては予想外の”反旗”だろう。岩隈の残留に向けて宮内オーナーが24日のオーナー会議に緊急出馬することが決まったばかり。
「多忙なために小泉社長に任せるつもりだったが、岩隈問題がどうにもならなくなった。自分が出て楽天の三木谷オーナーや他の10球団オーナーを説得しようとしているのでしょう」(本社関係者)というが、足高証言でオリックスが、いよいよがけっぷちに追い込まれた。

で、23日発行号

「オイオイ、今日の東スポを読んで決断したんじゃないか」
大阪・ナンバの近鉄球団事務局で、残務処理を続ける職員達がこうささやいた。22日午後6時30分からオリックス・小泉球団社長が岩隈問題で重大発表するという一報が入ったからだ。
本紙は22日発行号で、労使密室交渉の証人でもある近鉄・足高球団代表が「岩隈の主張が正論」とジャッジした記事を掲載。逃げ場がなくなったオリックスがついに観念したという推測だったが、ヤフーBBで発表された内容はやはり「説得断念、楽天への金銭トレードだった」

午後6時半という時間に、急激に発表が決まったということからも、東スポの報道で、オリックスがついに諦めたという状況証拠が成り立つんですが、僕的には、東スポ大好きなので、東スポのおかげです説をとりたい。まあ、24日がオーナー会議なので、それまでに結論を出したというのも重なったと思いますが。

最下位候補の筆頭だった楽天に代わり早くも4年連続の屈辱が現実味を帯びてきたようで、球団関係者は「これまでは楽天が100敗して最下位なんて言われてきたけど、これでウチが100敗する危機に直面してしまった」と頭を抱え込んだ。
絶望感の矛先は岩隈問題の当事者である小泉社長にも向けられ、ついに責任追及の声まで飛び出しはじめてきた。「社長1人で引っかきまわした感じ。労使交渉の内容も全く教えられず、いくら聞いても”そういう(楽天移籍の)話はない”と言うだけ。だからこっちは他球団との交換トレードならという妥協案も出たのに、全く意味がなかった。野球協約を遵守する自分達が正しいと言ってきたことが恥ずかしい。オーナー会議(24日)では宮内オーナーが機構側、他球団に頭を下げなければいけないだろう」(球団幹部)。
小泉社長は進退問題について「そういう問題じゃない」と一蹴したが、もはや求心力は限りなくゼロに近い。オリックス担当記者の石川は「末期的だ。いくら宮内オーナーの腹心でも危ないかもしれない」と感じていた。
近鉄職員が推理したように、足高証言が問題解決のきっかけとなったのはか。だとすれば球界のイメージダウンの危機をも救った勇気ある発言だ。足高代表は「オリックスさんのご英断に岩隈を育てた球団として感謝したい。彼は、これからまだまだ伸びる球界を代表する投手。力を最大限に評価し、引き留めを願った仰木監督には申し訳なく思っています」話した。

オリックス球団幹部の言葉が全てではないでしょうか。
だが、密室交渉で、曖昧なルールを作ってしまったことが、全ての原因であり、未然に防げたことではないでしょうかね。あぶさんの一シーンを、紹介します。

(岩隈)これでいよいよお別れだな、トラ。
景虎)やっぱりおまえ、嫁さんのおやじ広橋コーチがいる楽天に行くのか?
(岩隈)いや、出ることは決まったけど、どこの球団になるかはまだわからん。そこまで、わがままは言えんよ…

これって、水島先生が暗に、岩隈が楽天を希望するのはワガママだと言っているようなもんです。
そして、残念ながら、同じように思われた方もいると思います。
実際は、岩隈は「オリックスのプロテクトから逃れる権利」が、あったわけです。岩隈はワガママでもなく、また、岩隈を使ったトレードなど本来オカシイ話なんですよね。オリックスから離れることが出来たのに、無理に「説得できるから」と残されたわけですから。
だが、密室の労使交渉といい、岩隈のこれまでの発言といい、選手会の能力不足でもあるんですよね。例の小川事件でも、選手会の一番のアキレス腱である、選手会年金についての話はでてこないし…まあ、もちろん、この問題の一番の責任は、小泉オリックス球団社長にあるのは、確かなんですけど。
オリックスは、楽天からのトレード代2億円を儲けられて良かったね!(嫌味!)
本当は、オリックスは金を貰う権利はないんだけどね。本当に、オリックスは2億円の移籍金>>>球界イメージ を、とりそうなところが怖い。