辞めたら辞めたでここまで騒がれる

週刊文春では、一場事件が漏れた外部を「右翼系団体」としていた。その右翼が語る。

「きっかけは、渡辺オーナーの『たかが選手』発言でした。あまりにも選手やファンに対して無礼な発言だと感じ、何らかの抗議行動を起こさないといけないと考えたのです。そこで徹底的な情報収集を行いました。その結果、渡辺オーナーに反感を持ち、今の球団のあり方を憂う読売新聞関係者から、一場投手に関する話を含めた巨人のドラフトの実態に関する情報が得られたのです」

7月27日に、彼らは球団事務所に乗り込み、一場の情報を元に圧力をかける。

読売関係者は「当初、この件は渡辺オーナーにも伏せて内々に処理しようとしていたんですが、なかなかに収集がつかずにゴタゴタが続き、結局、報告せざるを得ない状況になった。最初にこれを聞いたオーナーは激怒し、『お前らみんなクビだ!オレも辞める』と言い渡したと聞いています」と説明する

8月の初旬には、すでに渡辺オーナーは腹を決めていたという。静養先の軽井沢で渡辺オーナーと会話を交わした小池パリーグ会長が語る。

「内容は1リーグ制のことも含め、今後の野球の話です。このとき、渡辺さんは『オーナーをもうやめる』と私に言ったんです。すでに、後任の人事についても具体的に話していました。ですが、一場選手の問題についてはまったく話しませんでした。私自身、退陣表明は9月8日のオーナー会議の席ですると思っていました。」

と言う。では、オーナーを辞める理由とはなにか?

「白い粉の件や読売本社への爆破予告は報道されましたが、表ざたになっていない脅迫状を含めた脅しが相当あったらしいんです。渡辺オーナーはかなり怯えていたのではないでしょうか」
「あの人は、普段、デカいことを言ってるけど、弱い面もあるんだ。球界再編問題では、ファン、選手、メディアを全部、敵にまわし追い込まれてしまった。世論をリードしてきたと自負してきた男が、世論から総スカンを食らった。これは、相当、痛かった。客観情勢を見て、一旦撤退の道を選んだんだと思う。元々、辞めたかったんだが、一場の件にかこつけて『いい逃げ道を見つけた』と思って、辞めたのでは」

では、球界再編問題はというと

「1リーグは一年凍結して、時間をかけて検討を重ねるという形をとると思う。来年はパは5球団でいかざるを得ず、球団のダメージが膨らむから、さらなる合併が進み、最終的には一リーグへという流れになるだろう。渡辺オーナーはそれを裏でコントロールする。結局は表舞台から去り、院政を敷くことになっただけだよ」

と、まあ予想通りの結論をあげている。2リーグ制を守ったからナベツネに勝ったとは思わない、
12球団を維持してこそ、やっとこさ僕は判定勝ちだと思う。
問題は、ナベツネ辞任や、2リーグ制維持で、勝ったと思ってしまいそうな人が多いことなんだけど…
この文春の記事でえげつないと思ったのが、ナベツネ辞任報道の前に、巨人は一場に何の説明もしなかったことだろう。一場の父親が「最初に知ったのはテレビの速報でした」と、述べているのが悲しすぎる。
片岡元ヤクルトスカウトは訴える

たとえどんなことがあったとしても、こういう話はプロ側が否定して選手を守ってやらなければいけない。無論、金を受け取っていた一場側にも非はあるが、金を渡した側からことを明らかにするなど、巨人のしたことはプロ球団として考えられないことだ。
この問題で球界のドンである渡辺オーナーが辞めた。何か裏があると考えるのが普通だ。
一場が渡辺オーナー辞任の理由に利用されたとすれば、それは渡辺オーナーが古田に言い放ったように、たかが選手、たかが野球としか思っていない証拠だろう。

まあズバリ正論である。
球団のオーナーを辞めるなら、ついでに読売の会長も辞めて、野球界から手をひいてもらいたいのだけどね。