ハラヒロミ

日本全国に何チームもあるJリーグのクラブの中で、「最も誠実に取材に答えてくれる監督は?」と問われるとFC東京・原博実監督の名前が挙がる。名前は出さないがごう慢な態度の監督、選手もいる。
が、かって「アジアの核弾頭」といわれ、日本代表でも長く活躍した名選手であった原監督にそんなそぶりは全くない。答えづらい質問でもキチンと応じる。今季FC東京では、故障者が続出し全く勝てない時期があった。「監督解任」の噂も出たが、その時も逃げることもなく「俺たちは勝負の世界に生きているんだから、負けがこんだら『解任』と書かれるのは当たり前なんだよ」と言いながら取材に応えてくれた。緊張感漂う公式戦の試合前にも取材に応じるのは原監督くらいのものだろう。
ただ取材する側にとってツライ(?)のは、原監督は練習が終わっても、なかなか引き揚げてこないことだ。その理由はチームの練習後、自分が練習するからだ。「FC東京で一番練習するのは原監督じゃないか?」との声が出るほどだ。
先日企画モノの取材でインタビュー取材した時には、「こないだ茂庭(照幸)と競ってみたんだけどさあ」とまで言い出した。現役日本代表DFと勝負する47歳というのは聞いたことがないが、これも
日ごろの鍛錬のなせる業だろう。よく練習し、取材にもちゃんと応じる。今の現役選手にも見習ってほしいものだ。

東スポより。さすが、いい人。