コーラス

映画「ニュー・シネマ・パラダイス」で、何がショックだったかと言うと、あんなにかわいかったトトが、いいオッサンになって帰ってくるというラストだった。その、トトのオッサン時代を演じたジャック・ペランがやはり主役の大人時代役で出ているというので、この「コーラス」では、そのオチでショックを受けないぞと思っていたら、いきなりジャック・ペランが登場し、昔を回顧するという設定でした。あのオッサンが、昔はこんなに可愛かったのか!!と、ニューシネマパラダイス以上のショックを受けました。
学園映画としては、意味のない伏線が多いし、少年達も、何も成し遂げていない。救われない少年も出てくる。なによりも、こういう学園ドラマで一番大事な、先生が生徒を感化するシーン(スクールウォーズで大木と殴りあったり、スクールオブロックでロックの授業をはじめる部分)が、あっさりしすぎ。悪ガキ共の学校なのに、全然、子供達が悪くないのだ。むしろ、気持悪いくらいに素直なくらい。実は、従順すぎる少年達が歌をとおして自己を持っていく話なのに、舞台は感化院という違和感が残る。
と、欠点を書きましたが、歌の魅力は凄いです。薄汚れたオッサンの心も、洗われました。
しかし、ペピノの変わりようはないよな…