球界の方向性

今週の週刊ベースボールは、年俸特集。
全球団の年俸総額(外国人選手含む)341億1853万円。1球団平均約28億4千万円となります。
04年度は総額336億921万円。一球団平均28億円でした。
これだけ見ると、年俸は上がったままで、去年の騒動の元である赤字問題を反省していないなとなりますが、そうでもないと、思います。
まず、04年度より、年俸総額がアップした球団は、中日(6億2千万円アップ)、オリックス(6億1千万円アップ)、ソフトバンク(10億1千万円アップ)、西武(6千万円アップ)となります。
優勝&ウッズが加入した(これだけで5億円アップ)中日、中村紀が加入した(これだけで5億円(ちょい嫌味入ってます))&支配下選手を74名と抱えることになったオリックスは、アップしただけの理由はありますし、西武は日本一になったわりには抑えた方でしょう(そのせいで揉めましたが)。
ソフトバンクは、まあ、おめえはそれでいいや。
全体的に見れば、年俸を下げようという意思は、しっかりと感じられます。温度差があるのは、確かですがね。
この温度差の解消が、野球界の課題の一つと、いえます。
はっきり言ってしまえば、球界の方向性がまだまとまっていないんですよね。
メジャーに負けないだけの年俸を出し、また出せるだけの球団だけでやっていこうとする少数精鋭主義(これが、去年の球界再編騒動の再編派のイデオロギーと言える)か、逆に、日本というスポーツ興行では貧弱な市場にあった経営をやっていき、メジャーに選手がとられるのは仕方ないという身の丈経営主義か。
新球団のカラーが見事にそれを現していて、少数精鋭主義(ソフトバンクと同じだけの年俸を出せる球団は少ない)のソフトバンクと、身の丈経営主義の楽天と、はっきりしています。新球団の両極端なカラーを見ていると、野球界の迷いというのを感じるんですよね。
せめて方向性でも決まればいいのですが…
少数精鋭主義の代表であったナベツネと堤がいなくなって、少数精鋭派の勢いは落ちましたが、身の丈経営主義のオーナー達は力がなく、混沌状態。
こういう時に、コミッショナーがしっかりしていれば……………ハァ