2005-08-17

エルゴラッソでの、岡田監督インタビューがとても面白かったので、紹介。仕事で、マネージメント部分を受け持つようになって、岡ちゃんの良さが凄いわかってきた。サッカー以外でも、監督や店長、班長などマネージャーと言われる仕事をしたら、この人は成功するんだろうなと思う。自分の仕事にいろいろ責任が出てきてから、良さがわかるタイプの人だよな。こういう大人になりたい。

○ＡＣＬについて
悔いというか、悔しさは残ってますよね。はっきり言うけどＡＣＬで勝て勝て言う人は多いけど、
本気で勝とうと思っている人が何人いるか。まず、協会、Ｊリーグ関係者は「マリノス勝ってくれ」「世界クラブ選手権に出てほしい」って言うけどそのために何をしてくれるんだと。本気で優勝してほしいならこんな日程にするわけないでしょ。そして、本気でみんなが勝って欲しいと言うならＴＶ中継くらいされるでしょ。お客さん来るでしょ。やればやるほどこっちは赤字なわけよ。
ただ、俺は就任一年目にそんな状況に負けたのが悔しかった。で、２年目のスケジュールを見てもやっぱり大変だと。もし1次リーグ突破できても2次リーグは捨てなくてはいけない。水曜日に中東に行けなければならなかったからね。いままで対戦した相手で首都のチームなんて一つもなく、直行便がない。ジャカルタ行って、そこから飛行機で島に行って試合やるとなると帰ってこられない。土曜の朝とかに日本に帰ってきて土曜のＪリーグをやる。だから、世界クラブ選手権はモチベーションではないと言ってきたのはそういう意味で。今のままでは、2次リーグ突破は間違いなく無理。俺は捨てる。25人枠の中で誰も何も協力しないで頑張ってくれ頑張ってくれと言われても。
−では何がモチベーションでＡＣＬを戦っていたのですか？
個人的には韓国、中国にチームに負けたことがめちゃくちゃ悔しくて。決してＪリーグが劣っているとは思わない。それだけがモチベーションですよ。
もちろんアジアを制覇するには協会やＪリーグも「プロ」になっていかないと。間違いなく海外の試合では勝てない。今年の話だけどタイに行ったら練習場がない。Ｊリーグに電話しても「しょうがないね」と言われて、仕方がないから知人の借りてきてくれた練習場でやったけど。
　
○ジダンについて
結構、交渉はうまくいってたみたいだよ。ウチのＧＭもレアルの会長と2回ぐらい会っていたみたいだし。
なんか、今のＪリーグって面白くないじゃん。どっかのチームが話題性を含めて突破口を開かないと。それがサッカーの質であり、話題性であり、いろんな意味で刺激があったほうがいいと思ったんだよ。
　
○選手の海外移籍
―エメルソンはヨーロッパでも通用しますかね？
通用するよ。でも、精神的にもたないだろうな。規律とか練習とか、ヨーロッパはきついからな。
ハードスケジュールだし。
−今話題になっている小笠原の海外移籍については？
しらんよ（笑）。でも、すれがいいんじゃないの。祐二（中澤）の海外移籍の時も俺は何も言わなかったからね。それは祐二が決めることだし。だって俺はお前の面倒を一生みられるわけじゃないし、選手にも出て行く権利はあるわけだから。チームってのは流れる川の一部分を取ったようなもので、池になって留まっちゃダメなんだよ。出て行く奴もいるし。
俺はこれまで優勝の立役者を切っている。マルキーニョスも、今回の安も。選手にも出て行く権利はあるし。俺も切るかもしれないし。祐二がどっちを選択してもしょうがないと思ったよ。まあ、いてくれることにこしたことはないけど。
−監督としては中澤はチームの大黒柱だし残ってほしかったでしょ？
いや、それが分からないもんなんだよ。それによって若いやつにチャンスが生まれて、チームが活性化するかもしれないし。安は移籍させたときも、年間15点は取る選手だよな。じゃあ、代わりに誰が点をとるんだ。…分からん。サビオラが来る？じゃあ、サビオラでいいやって（笑）冷静に考えれば、サビオラなんて来るはずないのにな（笑）でも、そのおかげでグラウが来たのは何かの縁かもしれないし。欲なんてかきだしたら、キリがない。