人工芝球場問題

今日のテレビ朝日サンデープロジェクト」で、人工芝球場に見る、日本プロ野球の問題点という特集を行っていた。
僕も、人工芝より天然芝球場に憧れがある。番組の結論としては、球場の維持費の削減、多目的利用化など、野球を愛さず短期的な視野でしか見られない経営陣が悪い。というもの。
これは、僕も思う。だが、問題はそれだけじゃないだろう。結局、テレ朝が作ると、こうなるのかなと思ってしまった。
印象に残ってるのは、番組ではあっさりスルーされていたけどアメリカでアストロズを取材していて、「新球場は、自治体がスポーツ税を追加して作った」というところ。
例えば、横浜は、球場使用に対して、入場収入の30%を使用料とする取り決め(約8〜12億円)。球団の広告看板収入は0円。横浜市民の皆さん、横浜スタジアムは年間約3億円の黒字です。だが、それがいいとは思えない。アメリカでは、球場建設費は球場の70%が自治体によって負担されて、球場収入のほとんどが球団に入り、さらに、自治体から平均10億円の補助をもらっている。だからこそ、天然芝球場で運営できるのだ。
日本のスポーツの問題点で、自治体というか官が、スポーツに対して金を使ってくれない、また、国民の意識も高くないってのがあるんだよね。もちろん、企業の広告塔としてのみしか見ず、地域密着を怠ってきた野球界につけが回ったと言えば、それまでかもしれないけどね。
日本ってウィンウィンの関係にならないなあと、思ったりします。球場に足を運んだり球団のために金を使って、楽しい野球を楽しむ。そして、球団も黒字になって、より、いい選手を獲り、よい試合を見せる。これが、プロスポーツのウィンウィンの関係だと思うけど日本人のメンタリティーって、ドロードローじゃないかなと思う。経営陣に、金使えってわりには、(もちろん人によって違いますが)金を使わない。結局、一昨年あんなスト騒動があったのに、去年の観客動員は減少したわけでしょ。逆に、経営陣も、もっとファンが来てくれればと言う割には、そのために金を使わない。もし、日本でスポーツ税の導入を自治体が求めたら、賛成されるとは思えない。広島ですら、新球場建設にノーなわけだし。レッズサポに憧れるのは、ウィンウィンの関係ができていることだよな。
プロ野球全体の推定収入1,000億円は、日本人がスポーツに使う限界とは思いたくないけど、官がスポーツに金を使ってくれない限り、日本で天然芝球場が増えるとは思えないんだよね。
ところで、話は続く。
だから、アメリカがいいとは思わないんだよね。スポーツ税はいいと思うけど、自治体がスポーツに金を使えるのは、日本に比べ社会インフラが大幅に削られているからという見方もある。ローマはパンとサーカスで市民を支配したが、アメリカはサーカスのみで支配しているとも言える。政治に一番大切な、安全保障ができていない時点で終わってるような…