そこは40年前に通過した地点だ(タカチホノート4/12)

▼知人の目撃談によれば、デモの参加者らは「日本製品ボイコット」を叫びながらソニーキヤノンで記念撮影していた。「『それ日本製では』と指摘すると、『明日買い替える』と指でブランド名を隠した」とか。さすが日本の技術力と喜びも半ば、中国人の支離滅裂ぶりに頭痛がする。

 そんなに、支離滅裂かなあ。これ、日本でもむかしやっていたことだよね。反米デモが盛んにおこなわれていたころだ。アメリカを口ぐちに非難し、それが激しい実力行使になったりする中で、ポパイがアメリカ西海岸を特集し、VANがアイビーファッションを売りまくっていた。コカコーラが飛ぶように売れた。
要するに、歴史は繰り返すということだ。アメリカが日本にかわったというだけ。中国の若者がやっているのは、数十年前、日本がやっていたことのコピーそのものである。さすがはコピー大国。こういうことも、きっちりとマネをする。いわゆるアンビバレンスってやつかな。病気でいえば、はしかだね。一度は罹る。

自分もこういう考えかな。今の中国自体、一昔前の日本に近いんだよね。労働者は汗水流して働いても、”共産主義”の名のもとに賃金を抑えられ、国が力を蓄えようとしている(日本の場合は、バブル期以外は、その方針だけど)。それだけ、国民は押さえつけられている。そして、国から形だけ与えられた自由。今の中国の大学生なんて、天安門事件は子供の時にあったってだけで、皮膚感覚で知っているわけではない。その辺は、戦争を皮膚感覚で知らない大学生が暴れた学園闘争の日本も同じだったわけだし。日本が大人とは思わないけど、少なくとも彼らが子供なのは確かだとは思う。だから、ケンカをするとしても子供とケンカをするって覚悟だけは、持っていたいと思う。