独立リーグ

週刊プレイーボーイに四国独立リーグの記事がありましたので紹介。
それによると、四国独立リーグの選手契約書には、以下の条項があるという。

「選手が他のプロ球団から選手契約の締結を打診された場合、当社(IBLJ”四国独立リーグ”)は当該契約選手交渉における選手の代理人を斡旋するものとする。」
「選手は当社による指導育成の対価として契約金及び初年度年俸の合計額の約20%を当社へ支払うものとする」
つまり、独立リーグで活躍した選手が大リーグや日本のプロ野球界の目にとまりスカウトされたとしよう。その際、IBLJが代理人を斡旋する権利を持ち、しかも、契約金と初年度年俸の20%をせしめてしまうのだ。

スポーツ・ライターの市田実氏はこう説明する。
アメリカではとうてい考えられない契約です。『斡旋』という表現で濁していますが、これは『IBLJ自らがエージェントになる』と宣言しているようなもの。エージェントが球団を持つなんて言語道断です。それに選手から直接、契約金を取るなんて聞いたことがありませんよ(苦笑)」

IBLJ側はどう考えてるのか?「契約に至るとなれば、それは選手個人の力だけではなく、我々が受け皿を用意し、そこに選手を集めて双方で努力した結果。20%の金額を頂くのはその養育費代わりとして当然です。また、代理人に関しても強制はしません。あくまで『斡旋』です。

江本孟紀氏がこう苦笑する。
「この契約は資金もノウハウもないIBLJの苦肉の策。野球界を一体として考えていない日本プロ野球機構にも問題があるけどね。本来なら、独立リーグを歓迎して資金援助すべきでしょう。これじゃ、せっかくIBLJがスタートしても、プロ球団と契約にこぎつける選手が育つかどうか疑問ですよ」

アメリカの野球の世界のことは、よくわからないのですが、アメリカのプロレス道場では、実際に似たような契約はありました。漫画「タイガーマスク」では”みなしごを救うため”に、トラの穴との契約(一生にわたり50%ピンはね)をやぶったタイガーが、トラの穴所属選手と闘う話ですし、ビガロやタタンカを生んだ(北尾も少し練習した)モンスターファクトリーではプロレスラーになれたら5年にわたり20%ピンはね&ブッキング契約という契約になっており、デビューして一気にスターになったバンバンビガロは、その契約に対し裁判をおこし自由の身になりました。
四国独立リーグでは、”斡旋”という言葉を使っていますが、もし、実際にプロになれた選手が裁判をおこしたら、負けるのは間違いないでしょう。まあ、それはあくまで裁判を起こされた場合であって、最初から選手の年齢制限もあるなどプロの養成リーグとしての顔も覗かせているので、ありそうな契約だなと思いました。
IBLJの問題は、なによりも、プロの養成リーグという裏の顔と、地域密着球団という表の顔との齟齬ではないでしょうか。正直、リーグの運営に不安はありますよね。
欽ちゃんや村田兆が指揮するチームで運営する予定の”新独立リーグ”では、どうなるか見ものです。
日本では地方自治(国もですが)がスポーツに金を出してくれないので、日本の独立リーグは、プロの養成リーグになるか、運営者が自分の人脈でパトロンを探すしかないんですよね。なかなか、地域密着というのは日本では難しいようです。
スポーツ税の導入をどこかの地方自治でやってくれないかなと思うんですけどね。それを元に、野球やサッカーチームの運営を行う。アメリカではよく聞く話ですけど、それを認めるほど、日本人はスポーツ好きではないかもしれませんがね。
ところで、アルティメットウォリーアーもプロレス道場を持っていたはずですけど、何を教えているか非常に気になります。筋トレとドー○ングしか、教えてないような。