関西アレ野球ニュースさんにリファられて、ビックリした

僕も楽しみに毎日見てますし、ちゃんと話し合える方だと思うので、僕の意見を書いておきます。
まず、明らかな誤解を解いておきます。僕は、野崎案<堤案とは思ってません。
ただ、野崎案に対して怒ったし、むかついたのは確かです。
まず、野崎案に対してですが、新規参入の緩和策、ドラフト完全ウェーバー制、交流試合導入は、
評価するべきかもしれませんが、交流戦以外は、明らかに自分に損がない、むしろこれを機会に、自分に優位という感じが伝わってくるんですよ。新規参入が進めば商売相手も増えるし、完全ウェーバーだったら金もかからん。確かに、善意から出た悪法より、悪意(我意)からでた善法の方がいいのは確かなんですけどね。

アレ野球ニュースさん
一応私がそれでも評価する要因としては、久万案が出たことによってまずは拙速な1リーグ10チーム化の流れが止まったという点です。選手会が「待った」をかけることができるかもしれない、ということで、まぁ、消極的に歓迎、というところです。

ですが、球団削減の流れは止まっていません。むしろ、進んでいるかも。僕は、1リーグより、球団削減に対してなんとかして欲しい気持ちが強いです。

それよりも危惧すべきは、久万案が持ち上がって以来、「1リーグか2リーグか」という話題に終始しているということです(『週べ』表紙ですらその文字が躍っている)。いつのまにか「合併の是非」「チーム数減少」という本件のそもそもの焦点であった事項から話題をすり替えられた感もあるので、警戒を呼びかけたい次第です。

これは、全面的に肯定。というか、予測していた点です。いつの間にか、1リーグか2リーグかになってしまっている。この流れを作ってしまうことに対して、非常に怒りを覚えていました。そして、もう一つ、一番恐れていたことですが、いつの間にか、ナベツネに勝ったみたいな論調が増えてきたこと(特に朝日系ね)で、満足してしまったファンが多いこと。
1リーグ10球団に対してあれほどあった怒りの声が、2リーグ11球団に対しては声が小さくなったと思いませんか?
2リーグ制維持の生贄に、バファローズをささげるような流れになっていると思いませんか?
狙っているわけじゃないんだろうけど、上手い交渉術ですよね。最初は、絶対飲めない、むしろ怒らせるような案を出す。そして、より高飛車にでて、相手の考える余裕をなくす。だが、その後、すぐに相棒が、最初の案より”少しはマシな”案を出す。結果、相手は最初よりいいかと、二次案をのむ。
ちょうど、そういう状態になっていませんか?
もういいかなって、なってませんか?
ナベツネに対して持っていた怒りのパワーは残っていますか?
野崎案でいいかってなってませんか?
ナベツネ案にはノー、でも野崎案には消極的イエスってのは、結局球団削減にイエスってことですよ。駄目な案には、はっきりノーと言いましょうよ。
だから、僕はナベツネ案も堤案も、野崎案もノー!!
球団削減が盛り込まれている限り、僕は、どの案もノーだと思ってます。
そういうことです。
 
野崎案としたのは、久万オーナーが週刊文春で、「今回の話は野崎が言い出したことなんです」と、素晴らしすぎる発言をしているからです。とはいえ、「これ(野崎案)は正論です。ウチとしては、こうやりたい。ただ、私は、こうやったら財政的に潰れるところが出てくるかもしれないということが心配なんです。」と、商売人らしく、現実的なところを見ています。野崎案が、一時しのぎでしかないというのは、久万オーナーでもわかっているみたいですね。
1リーグか、2リーグか、揉めるのはいくらでも結構。だが、今、本当に話し合わなければならないのは、12球団か10球団かじゃないのだろうか。それをしない限り、どんなに細かい部分が良くても、僕はノーですね。
 
ついでに書いておきますと、僕はずっと前から、プロ野球界改革論者です。
友人とその他数名しかきていない時でも、ずっと改革について(特に、会計公開と球団独立と、利益の配分)、好きなように書いてました。それだけに、この騒乱を活かして欲しいなという気持ちが強いです。小さくまとまるくらいなら、むしろ大きく荒れて欲しいタイプ。これは、性格的に乱を好むせいもあるのですが…
そして、前の記事とか見ればわかるとおり、僕は、今の選手会にも怒りをおぼえています。と、言うのも、結構、嘘をついているんですよね。
例えば、選手会の提案

Jリーグで取り入れられているテレビ放映権の一括管理や、赤字といわれる球団の会計帳簿を開示してもらい球団の経営状態をチェックする経営諮問方式の採用を提案していきます。

言葉の詐術ですが、まるでJリーグが”赤字といわれる球団の会計帳簿を開示してもら”ってるみたいですが、実際は、全球団開示です。Jリーグの名前を出しながら、Jリーグ方式の全球団の情報開示を提案しないという不思議。つまり、Jリーグはこうだといいながら、実はJリーグと全く別物の案を出しているんですよね。なぜ、こういうつまらない策(放映権の一括方式のみJリーグがかかっていると読めば、嘘ではないけど。普通に読めば、Jリーグは”赤字といわれる球団の会計帳簿を開示してもらい”となるでしょう)をろうするのでしょうか…
もう一丁、今週のナンバーでの古田のインタビュー。
「メジャーでは、どれだけこの制度(贅沢税)を入れるのに選手会が抵抗したか」
選手会が抵抗したのはサラリーキャップであり、その妥協案で選手会が認めたのが贅沢税だったのですが…
選手会が世論を味方につけるためとは、平気でこういう嘘をついていることに対しては、オーナー達へと同様に怒りをおぼえています。
厳しいことを書けば、情報開示を要求しない選手達に対して裏金疑惑はむしろ増してるし、それもあってオーナー達に選手会が見透かされていると思います。
本当に血を流すなら、あまり効果的でない年俸削減案より、そういう膿をさらけ出すことだと思いますがね。結局、誰も、本当に血を流すのは嫌なんだよね。
一番いいのは、オーナーでも選手会でもない中立な第三者が改革を進めることなんだけど、最もその位置に近いコミッショナーがアレだからな。
 
ところで、なぜ野崎案は、11球団なのか?
これは、東スポであった、ナベツネへの妥協説かなと思います。もし、球団合併まで反対してしまったら、ナベツネ案に真っ向から反対になるわけで、そのために、顔を立てて一部をのむと言う形だと思います。
結局、文春で、久万オーナーが「お布施を出すのは巨人さんなんですから仕方ない」と、言ってますが、それと同じでしょう。阪神がお布施を貰うためには、バファローズを犠牲にしても仕方ないということではないでしょうか。
それでも、野崎案は最悪ではないと言えますか?
そして、野崎案がでたことで、ナベツネは救われた。あのままいっていたら、不買運動江川事件以上のものになっていたと思う。それが、野崎案でいいガス抜きになった。
野崎とナベツネが組んでいるとはいいません。だが、野崎が、これ以上アンチ巨人ムードが続けば、巨人人気や野球人気がやばいと思ったのはあるかもしれない。内容はどうであれ、とりあえずナベツネに反抗する態度だけみせれば、阪神人気はあがるし、選手会の妥協も誘いやすく、ストライキやファン運動など秩序の崩壊ナベツネクライシスを防ぐことができ、今の秩序は守ることができる。爆発がおこることによって今のオーナー主導、巨人主導の巨人幕府のシステムを変えることができたかもしれないが、爆発させないようガス抜きをされたことで、結局は、システムは何も変わらないままだと思います。会社人間の持つ妙な秩序意識への勘が、野崎を動かしたのではないかと思う。
野崎案を少しでも歓迎した人が、ナベツネに対して怒っていたように今までどおり怒れるとは思えない。サイレントマジョリティーからすれば、2リーグ制でナベツネ案はつぶれたのに、今更、なぜ選手が思い上がってストライキをするのとなるのではないでしょうか。結局、選手会の本来の要望である、特別委員会の開設に対しても、オーナ側との話し合いも、球団合併の1年間保留に関しても野崎は認めていないんですがね。話し合いはしない、でも、二リーグ制は守ってやったからいいだろうみたいに、感じるのですが…巧みに、ごまかされているというか。
救いは、選手会が、球団削減反対という本来の目的を忘れていないことですが。ファンの方はどうでしょうか。もともと、球団削減反対派も、1リーグ反対派(球団削減よりも1リーグ反対)も、アンチナベツネ派(これが一番多いと思う)も、ごっちゃになって盛り上がっていたのが、野崎案の提出で徐々にファンの間で乖離が始まったような気がするのですが。
結局、野崎案の動機も内容(11球団性)も、そして案を出したことによる結果も、良いとは言えません。あるファンにとっては、ストライキなどおこる可能性がずっと減り(もとから、選手会にはやる気がないというのは、私の主張ですが)、妥協が出たことが良いのかもしれませんがね。
ナベツネは球団削減案はとおったが1リーグ案がつぶれて、セリーグ球団は2リーグ制維持できたが交流戦を認め、選手会はある程度ええかっこができたが年俸削減を認め、ファンはナベツネを倒すことができたが球団削減を認め、パリーグ交流戦を行えるが球団が減って、五方一両損でめでたしめでたし、という妥協案でよければですが…
ちょっと待った、バファローズはどうなるの。僕には、とても飲める妥協ではありません。

最後に、17日の日記で、ナベツネ案>セリーグオーナー案(野崎案)という論調で書いたことは、僕のミスです。お詫びします。単に結果として、野崎案が出たことにより、球団削減反対派にとって、悪い風が流れはじめたということだけを書くべきだったと思います。そうすれば、堤案>野崎案という誤解もうまれなかったと思います。申し訳ありません。
  
すげー、どうでもいいこと。
最近、桂小五郎について調べている。彼がバファローズファンだったら、
「いったい、君達はなんだ。ネーミングライツの時に散々バカにしといて、あの時、近鉄は駄目なら解散もありえるって言っていたじゃないか。それが、今更、なくなりそうになったら、急に心配するなんて。どういうことだ。君達はバカにしてんのか。大体、ライブドアも駄目、近鉄も駄目って、どうすりゃいいんだよ。まったく、1リーグの何が悪いんだよ。そうだ、君達はずっとそうだ、大体、パールよりオメコや高橋とかの方がずっと弱そうじゃないか…」と、5時間ほど愚痴を言っていそうな気がする。
ネーミングライツ案の時、僕は暫定賛成だったんで許してつかあさい。でも、一度も大阪ドーム行っていないから、それをずっと言われそう。彼のことを書いた小説が少ないのは、作家が書いてて高揚感がないからだろうな。ハッピーマンなんて、あそこまでよく好意的に書けたもんだ。本当にどうでもいいことです。