ナベツネリーグ

スポーツ新聞を見ればわかるけど、1リーグ10球団制を前提で書いているよね。どこも、足並みそろえて。
僕が、一番怖いのはそこの部分。結局、そういう流れだったんだなと。
だってさ、1リーグについてはパのオーナーで言っていた人がいたが、10球団を明言していた人って、僕は知りません。でも、なぜか10球団が前提となっている。
まあ、だから、そういうのが前提だったんでしょう。

僕は、1リーグ制や球界再編に反対ではありません。むしろ、どん尻になっているのは変えるべきだと思う。バッファローズファンにはわるいが、今回のこと見れば、近鉄がいかに野球への愛がないかわかる。そんな、会社が球団をもつことこそ、悲劇だと思う。
では、なにが今回のことに怒っているかというと、
革命や改革ではなく、より保守的になっていることです。
改革しなくてはいけない根っこの部分が、変わっていないことです。
僕が望む、一番の改革。それは、巨人の大政奉還と、政権を支えている放映権料の問題です。明治維新の、尊王思想は、天皇から見れば徳川家も同じ大名ということでは変わりないじゃないか、というものですが、同じこと。本来は、コミッショナー、そしてファンから見れば、巨人もほかのチームと変わりないじゃないかと、僕はいいたい。
でも、現実は巨人>コミッショナー
これには、歴史的な背景等、いろいろな理由があるが、巨人が野球に一番力を注いでいること、そしてそれを支える財力があることにつきると思う。
野球に力を注ぐことは歓迎することですが、問題は財力について。
一番の理由は、放映権料です。
日本プロ野球では、放映権は各球団がもつ権利となっています。巨人戦は1説ではラジオや二次使用も含めて1試合1億円とも言われています。最近、CSなどでパリーグ中継をしていますが、こちらは何百万円単位。巨人と他の球団、特に巨人戦を中継できないパとは、収入に格段の違いがある。他のスポーツ、たとえばJリーグでは、リーグが放映権を一括してもち、各チームに分配する形になっています。つまり、巨人のようなチームは生まれようがない。アメリカやヨーロッパの、各スポーツリーグで、放映権を各球団がもっているところを、不明にもしりません。
ナベツネが、Jリーグに一番牙をむいたのは、この放映権の問題だといわれています。ヴェルディを、巨人のように、
試合を放映する→球団に金が(直接)入る。テレビ放映することで、球団の人気があがる→視聴率や観客動員のアップ→人気があがったチームの試合を放映する→くりかえし
という、ルーチンで育てることができないから。
もし、1リーグ制に変わったら、少なくとも巨人は、なにも不利益をうけることはない。むしろ、目新しさから、視聴率、観客動員はあがるのは間違いないでしょう。他のチームも、その利益はうけるでしょうが、70試合程度の放映権料をうけとれる巨人は特に利益をうけやすいということです。つまり、より巨人のナンバーワン体制、そして権力が強まるということ。そして、なにより恐ろしいのが、10球団に飽きられたらどうするか?また、球団を減らすことも考えられるということ。
そして、また球界再編しても一番得をするのは巨人であることは、変わりない。

結局、巨人が放映権というものを手放さない限り、巨人のための日本プロ野球というのはかわらないでしょう。それか、巨人戦が無茶苦茶人気が落ちて、放映がなくならない限り。
結局、今回の言われている球界再編も、実は、巨人vsセリーグから、巨人vs松坂、巨人vs王監督とかいった、番組再編でしかないということ。
もし、本当に球界再編、改革だというなら、巨人と喧嘩をするつもりで、放映権をとりあげるしかない。巨人は、脱退だとか騒ぐだろうけど、今の巨人にはそこまでの力はないと見ています。これこそ、大政奉還だなと、僕などは思ってます。
本当にマスコミにやってもらいたいものは、10球団1リーグ制の世論を作り上げることではなく、巨人の特権をとりあげるための世論を作ることなんですけどね。